おしゃれな日本語

 みなさんは日本語はお好きだろうか。

私はしばしば小説を読むのだが、小説を読んでいるといい日本語、洒落た日本語に会うことがある。洒落た日本語とは別に横文字のことを指しているわけではないですよ。ちょっと紹介したい。

独り言を言うって言う。でもひとりごつという言葉がある。これが独り言の動詞らしい。よくよく考えると「独り言を言う」ってうざいなと感じないだろうか。「頭痛が痛い」とか「大学に登校する」みたいな(ちなみにこれを重言というらしい)雰囲気がある。「独り言つ」の方が単純明快、かっこいい。

古い、とはいっても近代文学を読むと外来語をカタカナへと変換するときの今と昔との違いがわかる。たとえば梶井基次郎の『檸檬』ではイエローを「エロウ」と読んでいる。きっと当時は今より外来語をカタカナに変換する歴史が浅かったため、yellowをイエローと変換するとか決まった型がなく、自分の耳で感じた音を元に各々が自分の感性でカタカナに変換していたのかなと思う。作家ごとに変換の仕方にそれこそ色が出てて自由でいいなと思うし、社会がまだ「海外」に慣れていない感じが少しかわいい。

日本語っていいですよ。